ドラクエシリーズで一番ファンが多く、ストーリーが魅力的なものといえばドラクエ5!だと思うのですが、そのドラクエ5が映画になりました。
これは是非見に行かないと!ということで劇場へ観に行ったのですが、なかなか原作との違いが多くてびっくりです。
観に行く前に知っておきたかった、キラーパンサーの名前や結婚相手、原作との違いなど簡単にまとめてみました!
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ドラクエ映画について
公開日 :2019年 8月 2日(金曜)
原作 :ドラゴンクエストV 天空の花嫁
上映時間 :90分
ドラゴンクエスト YOUR STORYの原作は、名作と名高くファンも多い
『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』。
1992年(平成4年)に発売されたスーパーファミコンのRPGゲームですが、当時のキャッチコピーは「愛がある、冒険がある、人生がある」
その名の通り、主人公の幼少期から始まり、青年期、壮年期の3つの時代に渡って冒険が繰り広げられる、大河ドラマ的な展開にプレイヤーは惹き込まれていきました。
結婚相手に、幼馴染のビアンカか富豪のお嬢様フローラのどちらかを、プレイヤーが自分で選ぶことができるのも特徴。迷って迷って選んだ伴侶には愛着がわきますよね。もちろん2周してどちらのシナリオも見ましたが。。。
他のRPGで、主人公に子供が生まれる展開のものって当時は無かったのでは無いでしょうか?(あったらごめんなさい)
ドラクエシリーズの中で一番好きだという方も多いのではないでしょうか。
YOUR STORYの話の展開(内容ネタバレなし)
そこで気になるのは、YOUR STORYの話の展開。
90分で納めるためにはかなりの部分を削らなくてはいけないのだろうなーと思ってましたが、おおむねこのような流れでした。
- 幼少時代のダイジェスト
- 神殿からの脱出~結婚まで
- 子供の誕生と石像になるまで
- ラストバトルからエンディング
ドラクエ5自体のネタバレには考慮しておりません(笑)
幼少時のエピソードについては、ダイジェストでサラッと流される感じでした。
- サンタローズでの最初の洞窟イベントはカット
- 青年主人公との会話はあり
- レヌール城のおばけ退治はあり
- 妖精の国イベントはカット
- パパス死亡イベントあり
青年期前半のイベントについては、
- 奴隷時代のマリアと兄ヨシュアとのイベントはカット
- 海辺の教会、オラクルベリーのイベントはカット
- サンタローズ洞窟で勇者の剣発見イベントなし
- ヘンリーと兵士の関所通過イベントはあり
- ラインハットイベントはカット
- ポートセルミはカット
- カボチ村、パパスのつるぎイベントはカット(キラーパンサーは別途合流)
- ルラフェンでのルーラ習得イベントカット
- サラボナの結婚イベントあり、後日のブオーンイベントと合体
(アンディのエピソードはカット、結婚式はカット) - 嫁とのイチャイチャイベントカット(残念)
- チゾットでの妊娠発覚カット(これも残念!)
- グランバニア城、試練の洞窟その他関連イベントをカット!
- 息子誕生、娘はカット
- 石化イベントは形を変えて存続
主人公のフルネームに「グランバニア」を入れたにも関わらずグランバニア城イベントをカットするとか、ちょっと残念すぎました。
- テルパドールの勇者の兜イベントカット
- ボブルの塔はカット
- エルヘブンはカット
- 妖精の国→過去へのトリップはあり
- 天空城イベントはカット
- 光の教団イベントは改変
- 魔界イベント全般カット
という感じで、ゲームとはストーリーの流れ自体が全然違いました。
ドラクエ5を劇場で見よう!と期待して行ったら、相当がっかりするかも・・・。
主人公や子供の名前は?
主人公の名前はリュカ、息子はアルスでした。
###映画とゲームの違いはネタバレになる可能性があるので、この先はこれから見る方は閲覧注意でお願いします。###
結婚相手はどっち?
YOUR STORYで主人公が選んだ結婚相手はどちらでしょうか?
映画版では、最初の船着き場でルドマンさん、フローラとの対面シーンが挿入されており、そこでのやり取りから主人公とフローラのそれ以前の交流が示唆されています。
映画中ではビアンカとの交流が超サラッと流されるだけだったので、この映画だけ見たらヒロインはフローラだと思っても仕方がないかも。
ともに過ごした時間の長さがわからないし、ビアンカのほうが不利になるのでは?
再会したフローラは主人公のことを忘れていた?ようでしたが、主人公に好感触。
主人公もフローラにデレデレになっていたので、フローラルートかな?とちょっと新鮮な感じがしたのですが
フローラへのアプローチのため主人公背中を後押しするビアンカを見つけ、原作同様身を引く形になりました。
結果主人公が選んだのはビアンカ。
予定調和的な展開ではあるのですが、フローラに行く?と見せかけてほぼルート確定しておきながら急ハンドルを切ってビアンカへ!って感じで正直どうかなって思ってしまいました。
このあとの結婚式イベントもカット。ルドマンさんの厚意で挙式、という粋なイベントが見られなかったのがすごく残念でした。
キラーパンサーの名前は?
キラーパンサーの名前は、人気の高い「プックル」か「チロル」だと思っていましたが、
まさかの「ゲレゲレ」。
子猫に”ゲレゲレ”なんて名前をつけるのはなんかおかしいですよね。。。
原作との違いは?
ここまで書いてきた中にもいくつか違いがあったと思いますが、原作との違いでひっかかった部分を書いてみます。
冒頭は主人公が生まれるシーンから始まったのですが、これがなんとSFC版のドット画面。
パパスが城を歩き回り、産声が聞こえて上階へ登るとマーサが赤ん坊を抱えているシーンとなるのですが、ここまでドット画面だったのでここは良い演出だなって思いました。
幼少期がほとんどカット、奴隷時代のイベントがなくてヘンリーの嫁(マリア)も出てこないところが一番大きな違いかと思っていたのですが、
光の教団の神殿脱出後すぐにプサンに拾われるシーンがあり、
ここでマスタードラゴン登場なら天空城は無いかな、など予想。
(そのとおりになりました。)
ヘンリーは即座にラインハットへ帰ってしまい、弟のデールは出番なし。
ゲレゲレはここで主人公と合流。最初は追いかけてきたのですがビアンカのリボンもなく、匂いも変わっているであろう主人公を覚えていてすり寄って来る感じでした。
サラボナでフローラと再会後、結婚の条件がみずのゆびわ、ほのおのゆびわ取得イベントから
いきなりのブオーン討伐戦へ変わっています。
ブオーン討伐も、倒したわけではなくテイムした(?)感じで仲間にし、
忠誠を誓わせるのですが
オラクルベリーでのモンスターじいさんイベントが無かったので、
主人公が”まものつかい”だと知っていなければ唐突ですよね。
サラボナでは、ゲームの場合勇者の盾を装備(試着?)できるのですが、ここで登場するのが天空の剣。
結婚後、チゾット経由のグランバニア里帰りイベントは飛ばしてサンタローズへ戻り、ビアンカの妊娠発覚・出産へ。サンチョがずっとサンタローズで待機してたのって、待ち過ぎですよね。。。
主人公の名前に「グランバニア」が入っているのに、パパス王と王子設定も生かされておらずがっかり。
誕生するのは双子ではなく一人、息子のみ。娘の名前も楽しみにしてたので残念でした。
石化イベントはサンタローズの村で暮らす主人公家族が襲撃される形で発生。石化の場所も北の塔→ジージョの家ではなく普通の道で、ここで8年欠けずに残ってたのは奇跡だと思います。
8年経過後、トヘロスの杖で石化解除。すぐあとの戦闘で息子が天空の剣を装備し勇者発見となります。
この段階ではビアンカがさらわれているのですが、どのタイミングでさらわれたのか忘れてしまいました。。。
さらわれたビアンカ奪還のため、光の教団を目指します。しかし光の教団の教会は崖の上にあり普通にはたどり着けません。
そこで、一行は脱出後に流れ着いた街でマスタードラゴンを探すことに。
前述の通り奴隷からの脱出後に助けてくれたプサンの正体がマスタードラゴンなのですが、
ゴールドオーブが無いとドラゴンの姿には戻れないとのこと。
正体がマスタードラゴンだったら、オーブがないと人間の姿になれない、という方が自然では???
ここで妖精の国にゴールドオーブ作りを依頼しに行くのですが、同様のものが作れず過去へすり替えに行くイベント発生。ゲーム通りですね。
かくして、ゴールドオーブのちからを借りてドラゴンの姿に戻ったプサンに、光の教団本部へ連れて行ってもらう一行。
そこでは主人公の母親マーサが、魔界への扉を開くための呪文を唱えさせるためゲマに囚われていました。
天空の血を引くマーサが呪文を唱えることで魔界への門が開くのですが、それをさせまいと結界に閉じこもるマーサ。
ここで、ビアンカにも天空の血が流れていることと、天空の血を引く人たちは心で会話ができることが発覚。
あれ?超設定出てきましたね。
形勢が不利になる主人公一行を助けに来るのが、ヘンリーと何故かブオーン。
このためにブオーンは生かされて居たんでしょうか。。。
バトルの途中で、天空人が呪文を唱えても居ないのに開きかける魔界の門。一度は息子(勇者)が天空の剣を投げ込んで門を塞ごうとするのですが・・・
ここで世界がいきなり3Dに。
現れたのはコナンの犯人みたいな奴で、
『この世界はゲームで、俺は魔王ミルドラースのデータを書き換えたウイルスだ』と言い出します。
実は、これまでの冒険はVRで主人公がプレイしていた、ドラクエVのゲーム世界。
大好きだったドラクエの世界を体験!絶対フローラと結婚する!などと息巻く、普通のサラリーマン?が、ゲーセンでVRの機械に入る様子などが描かれます。
この時点で、え、なに?どういうこと?となっている観客多数。
ウイルスは『現実世界に帰れ』のような野暮なことを言って世界を壊そうとするのですが、なぜだかずっとお供についてきていたスラリンのお尻から現れるロトのつるぎ。唐突なロトのつるぎ。
ロトのつるぎでウイルスを退治した主人公は、「ゲームでもこの世界は大切な世界なんだ」と街を一望して感慨無量、というエンディングでした。
感想
楽しみにしていただけに、ただただひどいとしか言いようがないラスト。
がっかりしました。
見なければよかった、と思った映画ですね・・・。
ウイルスが登場したときは、ほんとに帰りたくなったし現実に引きずり戻された感じで寂しかったです。
続編を作ってくれるのなら、3部構成できっちり作り直してほしいです。