2022年の台風14号は、上陸時に「猛烈な」規模となった台風。

台風関連のニュースでは毎回「過去に例を見ない」という枕詞がつきますが、今回の台風はまさに60年ぶりくらいの過去に例を見ない台風。ほとんどの人が初めて経験するレベルのものになります。

過去には、上陸時に「猛烈な」勢力となっていた台風はいつどこに上陸したものだったのでしょうか。また、被害はどれくらいのものだったのでしょうか。

簡単にしらべてみました。

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2022年の台風14号について

台風14号@2022

tenki.jpより引用

今回の台風14号は、今までにない強さの勢力となっており移動もものすごく緩やか。結構な被害が出るのではないかと心配する声も多く上がっています。

9月18日時点のニュースによると、台風14号はこのような規模になるようです。

台風14号 9月18日(水) 午前9時現在
規模 猛烈な
中心位置 屋久島の南東
中心気圧 925hPa
最大風速 50 m/s
最大瞬間風速 70 m/s
進路 北東 ゆっくりとした速度

今回の台風は、「猛烈な」にまで発達。これまで襲来した台風には無かったようなとんでもない規模の台風になりそうです。

台風の強さの階級分けはこちら:

階級 最大風速
強い 33m/s(64ノット)以上~44m/s(85ノット)未満
非常に強い 44m/s(85ノット)以上~54m/s(105ノット)未満
猛烈な 54m/s(105ノット)以上

 

猛烈な台風は過去にいつ来た?

2022年の台風14号は、中心気圧が925hPa、猛烈な台風

このクラスの台風は観測史上なかなか例がなく、前回の発生は1961年。第二室戸台風以来の規模になります。

過去に、この規模の台風が来たのはいつなのでしょうか。気象庁のHPで調べてみるとこのようになっています。

規模 台風番号 上陸時気圧 上陸日時 上陸場所
1 6118 925 1961/9/16 高知県室戸岬西
※第二室戸台風
2 5915 929 1959/9/26 和歌山県潮岬の西
※伊勢湾台風
3 9313 930 1993/9/03 鹿児島県薩摩半島南部
4 5115 935 1951/10/14 鹿児島県串木野市付近
5 9119 940 1991/9/27 長崎県佐世保市の南
7123 940 1971/8/29 鹿児島県大隅半島
6523 940 1965/9/10 高知県安芸市付近
6420 940 1964/9/24 鹿児島県佐多岬付近
5522 940 1955/9/29 鹿児島県薩摩半島
5405 940 1954/8/28 鹿児島県西部

気象庁HPより

上陸時にすでに「猛烈な」勢力になっている台風は2000年になって以降発生していません。

今回の台風14号のように上陸時気圧925hPaとなると、1961年の第二室戸台風や1959年の伊勢湾台風クラスになるようです。

60年前の台風となると、すでになかなか当時を覚えている人は少ないかも。当時大人だった人ともなると相当少ないんじゃないでしょうか。

2018年の台風でもとんでもない被害が出たのに、それ以上の被害が出るのではないかと思うととても怖いですね。

統計開始以前では、いまだに名前の残る1945年9月17日上陸の「枕崎台風」が916.1hPa

1934年9月21日上陸の「室戸台風」が911.6hPaとなります。

1945年は終戦の年。まだ焼け跡も残る当時の日本にとっては大打撃になっただろうなと思います。

「猛烈な」台風 過去の被害状況は?

上陸時に「猛烈な」規模となっていた台風は過去にどれくらいの被害をもたらしたのでしょうか。

有名な1961年の第二室戸台風や1959年の伊勢湾台風について調べてみます。

1961年の第二室戸台風
発生期間 1961年9月8日 9:00 –
9月18日 3:00
寿命 9日18時間
最低気圧 890 hPa
(888 hPa、当時の単位はmb)
最大風速 75 m/s
最大風速 185 kt
死傷者数 死者194名、
行方不明者8名、
負傷者4,972名
被害地域 日本、グアム

Wikipediaより

規模に対して被害が少なかったのは、この2年前に甚大な被害をもたらした1959年の伊勢湾台風の教訓を生かして災害対策が進められていたことなどが要因になっているのだそうです。

備えることの大切さが身に染みてわかりますね。

1959年の伊勢湾台風
発生期間 1959年9月21日 12:00
– 9月27日 12:00
寿命 6日0時間
最低気圧 895 hPa
最大風速 75 m/s
最大風速 165 kt
死傷者数 死者 4,697名
行方不明者 401名
負傷者 38,921名
被害地域 日本(九州を除く)

Wikipediaより

こちらは、相当な被害をもたらした1959年の伊勢湾台風

死者数も負傷者数も桁違いです。当時の建築技術などが現在ほど発展していなかったとしても相当な規模だったことが伺えます。

今回の台風14号は三連休で襲来するので、各自被害を避けるため自宅で待機できそうなのが幸いかもしれません。

以上、過去の「猛烈な」台風についてのまとめでした。